2008年7月18日 / 最終更新日時 : 2008年7月18日 Yuko 本傑作の次は 『雷の季節の終わりに』 恒川光太郎 (角川書店) デビュー作の『夜市』があまりに素晴らしかったので、どうしたって二作目は期待値が高まる。 さて、今回の作品はいわゆる隠れ里の話で、そこに暮らす少年・賢也が主人公。 「穏」と […]
2008年7月18日 / 最終更新日時 : 2008年7月18日 Yuko 本次の次は裏切らなかった 『秋の牢獄』 恒川光太郎 (角川書店) 収録作品は、『秋の牢獄』 『神家没落』 『幻は夜に成長する』の3編。 ジャケ買いする訳ではないが、正直『雷の季節の終わりに』の表紙はどうもイマイチ好きになれず、内容も、それとシンク […]
2008年6月29日 / 最終更新日時 : 2008年6月29日 Yuko 本あまりに玉に瑕な 『500の自画像』 (ファイドン) 本書のサイズは18 x 12 x 4.2 cmとまるで辞書のような外観。 掲載されているのは、年代順に並べられた紀元前2350年から1997年までの自画像。個々の作品の説明は無く、ただ […]
2008年6月23日 / 最終更新日時 : 2008年6月23日 Yuko 本惹かれる、憑かれる 『心憑かれて』 マーガレット・ミラー/著 汀一弘/訳 (創元推理文庫) チャーリー・ガウアンは、保護監察官に注意されているにも拘らず、子供たちの姿を見ることが止められない32歳の男性。 彼はとりわけ9歳の女の子、ジェシ […]
2008年6月23日 / 最終更新日時 : 2008年6月23日 Yuko 本夢から教えられたこと 『見知らぬ者の墓』 マーガレット・ミラー/著 榊優子/訳 (創元推理文庫) マーガレット・ミラーを続けて読んだが、『ミランダ殺し』はブラックユーモア、『狙った獣』『心憑かれて』は異常心理、『見知らぬ者の墓』は謎解きもの […]
2008年6月23日 / 最終更新日時 : 2008年6月23日 Yuko 本遺体科学は凄い! 『解剖男』 遠藤秀紀 (講談社現代新書) 人間同士のゴタゴタにも飽きたので、気分一新。 日々動物の遺体と格闘し、仕事への誇りと使命感みなぎる遠藤秀紀氏を読んでみた。 なんと満員の通勤電車の中で解剖に熱中しているという。 […]
2008年6月9日 / 最終更新日時 : 2008年6月9日 Yuko 本身から出た錆 『ミランダ殺し』 マーガレット・ミラー/著 柿沼瑛子/訳 (創元推理文庫) ペンギン・クラブは、カリフォルニアにあるビーチクラブ。そこには暇を持て余した上流階級の人たちが集う。 匿名の中傷文を書くことが生きがいの老人、 […]
2008年6月9日 / 最終更新日時 : 2008年6月9日 Yuko 本水晶玉に映るもの 『狙った獣』 マーガレット・ミラー/著 雨沢泰/訳 (創元推理文庫) こちらは、前回読んだブラックユーモア的な『ミランダ殺し』とは打って変わって、解説にある言葉を借りれば「サイコスリラーの古典的な名作」。 今では同じよ […]
2008年5月14日 / 最終更新日時 : 2008年5月14日 Yuko 本中年は再スタート 『中年以後』 曽野綾子 (光文社) 中年にまつわるあれこれにピシッとケジメをつけたようなエッセイ。 つまり私たちは誰もが、子供の時や青春時代の不幸や歪みの影響を受け、傷ついて育つのだが、その毒を自ら晒し、棄てて、本来の自 […]
2008年5月14日 / 最終更新日時 : 2008年5月14日 Yuko 本天邪鬼同士 『物狂ほしけれ』 車谷長吉 (平凡社) 車谷長吉というと超技巧的な私小説が有名。『赤目四十八瀧心中未遂』を読んでから、何となく嫌悪感を抱きながらも何冊か読んだ。 けれど何年か前からもう私小説は執筆されないそうで、本書はエ […]