『キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々』
キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン―英国に集う花々
- 作者: スチュアートデュラント,大場秀章,クリストファーミルズ,Stuart Durant
- 出版社/メーカー: 求龍堂
- 発売日: 2014/04/01
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
本書は現在開催中の「キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展の公式図録を元に書籍化されたもの。カラー図版多数で、読むというより見て楽しみながらキューガーデンを満喫できる一冊。
図版は同園が所蔵するボタニカルアートが中心。植物園が時代とともに発展し、それに伴いボタニカルアートも変化してきたことがよく分かる。
とりわけ異彩を放つのがロバート・ジョン・ソーントンが編集した『フローラの神殿』(1797~1807)。一つ一つに特徴的な背景が描かれているユニークな植物図譜だ。
とかく無機的なイメージのあるボタニカルアートだが、『フローラの神殿』はサイエンスにロマンティシズムが同居している。蜜が涙のように滴っているゲットウ、背景に月光や廃墟のあるサボテン、岩陰から傾ぐ帆船が見えるカタクリモドキなど、作品はどれもドラマチックだが不思議な静寂があり、神秘的だ。
ボタニカルアートの他にはヴィクトリア時代の女性旅行家の描いた風景画が興味深い。また、植物をモチーフとしてデザインしたウィリアム・モリスのテキスタイルや陶製タイルは、改めて植物の変化に富んだ美しさを感じさせる。
もちろん、現代のボタニカルアーティストの作品も見事としか言いようがない。
本書を読む(見る)だけでも充実した時間を得られるが、掲載されている素晴らしい作品の実物が見られるとあっては、是非展覧会へ行きたいものだ。
ただ、横浜からはちょっと遠いのが難点。夏休みに家族で行ってみようか。
“ 『キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々』” に対して4件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。
>きよぴーさん
気になりますよね!本場の最高の作品が見られるんですから。きっと打ちのめされますけれど。
ちょっと遠いので一泊して、この展覧会と帰りに千葉の国立歴史民俗博物館に寄ろうかなと思っています。
気になっている展覧会です。
相馬に友人がいるので、
郡山&相馬へなんて思っていますが・・・
>ワインさん
私もこれは是非見たいと思っています。車で行って(夫に乗っけてもらって)他の美術館も廻れたら、と画策中です。
「青春18きっぷ」気になっていますが、私は買ったことないですよ。ワインさん、最近色々なことをトライしてますね!
kyouさん、こんにちは。なかなか中身の充実した展覧会のようですね。8月17日には大場先生の講演会もあるんですね。きのう、青春18きっぷというのを初めて買いました。これを使ってたらたらとローカル線で郡山まで行ってみようと思っています。kyouさんは車でご家族と行かれるのでしょうか・・?ちょっと遠いけれど、目的があって旅行するのって楽しいですよね。