2007年1月29日 / 最終更新日時 : 2007年1月29日 Yuko 本野にありて 『野十郎の炎』 多田茂治 (弦書房) 生前にもてはやされて、死後急速に忘れ去られる画家もいれば、生前ほとんど知られること無く、死後その真価が認められる画家もいる。 久留米に生まれた高島野十郎は、典型的な後者の画家だ。 画 […]
2007年1月15日 / 最終更新日時 : 2020年7月20日 Yuko 本クリヴェッリの俤 『半身』 サラ・ウォーターズ著/中村有希訳 (創元推理文庫) 1874年、ヴィクトリア朝のロンドン。 華々しい繁栄と共に、貧困や犯罪の社会問題が増大し、科学の発達や機械万能の世の中は、 人々に内的な思考や神秘を求める傾向 […]
2007年1月9日 / 最終更新日時 : 2007年1月9日 Yuko 本今年はこの作家から 殊能将之の『ハサミ男』が面白くって、すぐ次が読みたくなった。 『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』と順当に読んだ。 『美濃牛』 殊能将之 (講談社文庫) 『ハサミ男』は現代的な心理描写と都会的な町中での殺人だった。 『 […]
2006年12月29日 / 最終更新日時 : 2006年12月29日 Yuko 本怖い絵ありますか? 『怖い絵』 久世光彦 (文春文庫) 怖い絵は、なにも地獄草子やボッシュの化け物の絵というわけではない。 自分にとっての怖い絵は、怖い記憶を思い出させる絵なのかもしれない。 どんな絵でも、そこに描かれている何かが、心の傷跡 […]
2006年12月24日 / 最終更新日時 : 2006年12月24日 Yuko 本数学はお好きですか? 『世にも美しい数学入門』 藤原正彦/小川洋子 (ちくまプリマー新書) タイトルを見て、 後半の「数学入門」‥‥これは分からないかもしれないが、 前半の「世にも美しい」なら分かる気がする! と思って読んでみた。 わけは、娘 […]
2006年12月22日 / 最終更新日時 : 2006年12月22日 Yuko 本一気読みでしょ。 『ハサミ男』 殊能将之 (講談社文庫) 物凄く面白いと評判だった本、やっと読んだ。 実は以前、この本の書評が気になって、本屋へ買いに行ったことがある。 ところがタイトルも作家もうろ覚え、「確か‥‥何とか男だったよね~」と […]
2006年12月18日 / 最終更新日時 : 2006年12月18日 Yuko 本しばし魔道に入る 『アルマンの奴隷』 赤江瀑 (文芸春秋) 『月迷宮』 赤江瀑 (徳間書店) なんだか、マジなことを考えるのも疲れていたし、たまたま赤江爆の本が目に付いたので、おっ久しぶり~とばかり読んでみた。 語弊を承知で言うと、ちょっ […]
2006年12月9日 / 最終更新日時 : 2006年12月9日 Yuko 本絵の中の人物 『ブリューゲルの家族 幸せをさがす二十五の手紙』 曽野綾子 (光文社文庫) 図書館で偶然手に取ったブリューゲルの画集‥‥。 主人公の女性は、絵の中に息子とそっくりな人物を見つけ驚く。それが切欠となってある作家に手紙を書き […]
2006年11月29日 / 最終更新日時 : 2020年7月20日 Yuko 本若冲の描いたモノは? 『奇想の図譜』 辻惟雄 (ちくま学芸文庫) 『奇想の系譜』 辻惟雄 (ちくま学芸文庫) 『奇想の系譜』はかなり前に読んだが、若冲の「動植綵絵」を見たり、辻さんのテレビ放送を見たりして、またじっくり読み直してみた。 何より […]
2006年10月26日 / 最終更新日時 : 2020年7月20日 Yuko 本国芳の洋風版画 『浮世絵春秋』 第2期1号 編集発行/ 江戸錦絵 香津原 歌川国芳の作品に、特異な洋風版画がある。 「忠臣蔵十一段目夜討之図」 「近江の国の勇婦お兼」 長年、国芳がそれらの作品をいずれかの舶来図版を資料として描いている […]