「シャヴァンヌ展」

先日、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「シャヴァンヌ展」を見てきました。

f:id:kyou2:20140208171459j:image:w360f:id:kyou2:20140208171500j:image:w360

 フランスの画家、ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)は、フランス内外の美術館や公共施設に壁画を描いています。そして、壁画作品を手元に残すためにそれ自体も素晴らしい縮小版を制作しており、その御蔭でこうして展覧会で見ることができるわけです。

 シャヴァンヌで先ず思い浮かぶのはその色彩で、フレスコのような淡いつや消しのパステル調の色調はとても印象的です。さらに人物などの簡潔なフォルム、画面の平面性が大きな特徴だと思います。 西洋の群像の作品は圧倒的なボリュームで、正に肉迫してくると言った感じですが、展示されているどの作品もそれがありません。淡い色調と共に、簡潔さと平面性によるものだと実感しました。

 また、描かれた人物やが没個性的で象徴的な存在というのも、集中というより装飾的に全体を見る要素かもしれないと思いました。

 シャヴァンヌ作品の色と形が平面上で組み合わされているところは、ポスト印象派に影響を与え、主題の神話世界や独特な幻想性からは象徴主義の先駆けとされていますが、展覧会を見ると改めてそれを納得することができます。

 ところで、フレスコのような色と言いましたが、展示されている縮小版は皆、油彩作品です。説明書きによると、実際の壁画もキャンバスをマルフラージュという方法で建築壁面に設置しているそうです。

 シャヴァンヌの絵を見ていると自然と静かな気持ちになり、自分の内面と向き合うことができます。押し付けがましくなく、それでいて「より良くあれ」と理想に導いてくれるような気がしました。

Bunkamuraザ・ミュージアム「シャヴァンヌ展」

 「シャヴァンヌ展」” に対して1件のコメントがあります。

  1. kyou2 より:

    > みちこさん
    いつも有難うございます。
    > 絵には、その展示される場所や目的によって姿を変える性質がありますね。
    そうですね。そして時々物議をかもしだしたり。
    >情景になじみつつ、人々の心を癒し、より良い方向に導いていく。シャバンヌはそういう壁画のあり方を誇りとしていたのかな。
    私もそう思います。でも、すっきりと決まった形を描き出すのに、楽々やっていたのではないデッサンも多数ありました。巨大な壁画を描くのが如何に大仕事か想像もつかないほどです。

  2. みちこ より:

    絵には、その展示される場所や目的によって姿を変える性質がありますね。
    壁画というのはどうあるべきか。強烈なインパクトは人々に飽きられる。情景になじみつつ、人々の心を癒し、より良い方向に導いていく。シャバンヌはそういう壁画のあり方を誇りとしていたのかな。

この投稿はコメントできません。