青に染まって
『青の美術史』 小林康夫 (平凡社ライブラリー)
「青」という色の意味、オリエンタルな青、キリスト教の青から、個々の画家における青についてまで、興味深い考察が続く。
画家は、ジョットからフェルメール、セザンヌ、マチス、ピカソ、ポロック、イブ・クライン等々。
青は人間の精神の色だ、と思う。
空であっても、海であっても、手で掬えばそこに色はない。
無いものの色、無限の広がり。それは人間の心と同じだ。ある意味、人間を象徴するの色とも言えると思った。
恥ずかしながら、知ったこと。
私はずっと、「ウルトラマリン・ブルー」を、ものすごく深い海の青、究極の青みたいな言葉の意味にとっていた。
わわっ、トンダ勘違いだった!ウルトラマリンは、西洋世界からみて、高価なラピス・ラズリの青が「海を越えて」やってくるという意味の「ウルトラマリン・ブルー」
無知と思い込みは恐ろしいものです・・。
“青に染まって” に対して1件のコメントがあります。
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わたし、この本是非とも読みたいです。
(一部「セザンヌの青」の所をどこかで抜粋されていて読んだように思いますが。)
「キリスト教の青」もちょっとになりましたので。楽しみ。
紹介してくださって感謝です。