[展覧会] たたかう仏像
今年初めての投稿になります。遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。
ということで、東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館で開催中の「たたかう仏像」展を観てきました。
まず強く印象に残ったのは、入口を飾る中国・唐時代の《加彩神将俑》です。俑というのは死者と共に墳墓に収められる人形で、兵馬俑で広く知られていると思います。
《加彩神将俑》はそれぞれ異なった種類の甲冑を着けた一対の神将です。開口像と閉口像と記されていましたが、阿形吽形と同じ意味でしょうか。
元来は鮮やかな色彩だったと思われますが、時代を経た色合いとなっているのもとても美しいと感じました。空を切るような腕の動きや引き締まった体躯が凛として心地よく、神将の力強さ、清々しさを感じました。
《三彩神将俑》は唐三彩の俑です。鬼を踏みつけた大変勇ましい姿で、甲冑は「獣面装飾」が施されているそうです。頭にはトリ、腕にはワニ、膝にはゾウが配置されていて、とてもユニークでした。
もう一躯、髪の毛が逆立ち人頭を3つ付けている神将俑も目を惹きました。人頭の真ん中が目だとすると妙にかわいい困り顔に見えますが、実際は鼻だと思うので、そうするとおサルさんのようにも見えました。憤怒の形相の神将とのミスマッチ感が面白かったです。
次は日本の鎌倉時代の《十二神将立像》です。十二神将は、薬師如来を信じる者を守護する存在とされています。千手観音には二十八部衆、釈迦如来には八部衆といったように、それぞれ定まった眷属があるそうです。
こちらの十二神将は頭に十二支が乗っています。本来は直接には関係はないそうですが、数の一致から東アジアでは古くから信仰されてきたとのことです。
神将像は細部まで精巧な造りで、表情などにどこか人間臭さというか、リアリティを感じました。
なかでも亥神像が一番かっこ良いと感じました。体をひねった形の美しさ、左目を細めて矢を見る繊細さがとても印象的でした。
たたかう仏像とは別ですが、静嘉堂文庫美術館が収蔵している《曜変天目(稲葉天目)》の展示もあり、観ることができたのは嬉しかったです。(展示替えあり・写真撮影不可)
何年も前に初めて見た時は、器の内側に広がる宇宙に吸い込まれる感じがありましたが、今回は青い海に生命の細胞が生まれているようなイメージが浮かんできました。
人知を超えた美しさ、不思議さを感じさせる器です。何世代にもわたって多くの人がこの器に魅了されてきたと思うと、少し恐ろしさすら感じました。









