個展の準備その3
少し前に終わったマットの彩色装飾です。
一つ目は30角の正方形のアマナツ。 初めて縁切り、じゃなくて「円切りカッター」を使って作ってみました。
《アマナツ》
マットの台紙になる厚紙(1mm厚)とミューズコットンを円に切って丸い窓枠にするわけです。薄いミューズは割と簡単に切れましたが、厚紙の方は結構、力とコツが要りました。
購入したものは、円の中心に針の穴跡が残らずに切り取れる(針使用も可)というのがメリットになっていますが、私は円の外側が必要でしたので、よりしっかり固定できる針を使って切りました。
円切りカッターは探してみると小さな円しか切れないものが多かったので、大きな円にも対応できる延長スライドが付くタイプを選びました。
切るものの厚さによって自分で刃の調節をしたり、切る円のサイズの目盛り合わせなど、かなり微調整が必要で手間なところもありましたが、きれいに切れるとテンション上がります!
さて円の窓枠ができたら次は、いつもと同じように水彩で模様入れや烏口でラインを引いていく作業です。
コンパスの先に烏口をつけて円を描きますが、なんせ初めてだったので難しかったです。これに比べたら円を切る方がずっと簡単でしたね。
直径は23~25cmなのですが、なかなか均一にきれいにラインが引けないものです。マットに円を何個か書いてそれにぴったり合うように四角を書いて…。どれか一つでも失敗すれば最初からやり直し。…を何度か繰り返し、まあ、粗もありますがどうにかイメージどおり完成しました。
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二つ目は少し大きめの作品のグロリオサ。
グロリオサは気に入っている作品なので(案内はがきは色が濃い目に出てしまいました)少しでも美しく見えるよう心を込めて飾りたいという気持ちでした。
白のミューズコットンに模様と金とラインが入っています。模様は海綿でランダムなスタンプをした後に薄く彩色。金は目立ちすぎないように薄めにしました。模様の色がなかなか決まらず、色々試して少し暗めのピンク系に落ち着きました。画像では微妙な模様や色がよく見えませんけれど。
出来上がって作品とマットと額を合わせてみると、どうも全体に白っぽ過ぎてダメでした。_| ̄|○
模様は良いのにどうしたものかと思案した結果、白のミューズのラインと模様だけを残して上ににゅうはく(白っぽいベージュ)を一枚重ねてみることに。下の画像は白とにゅうはくと2枚重なっている状態です。
《グロリオサ》
《グロリオサ》
このパターンはやったことがなかったのですが、思いの外しっくりきたので助かりました。やっと終わった~。
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“個展の準備その3” に対して4件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。
>ワインさん
描く楽しみと額装を工夫する楽しみ、本当にそうですね。
確かに手間がかかりますよね、この努力は作品に向けた方が良いのでは、と思う事もありますが。
円形は周りの装飾が苦労しました。アマナツの他にもう一つ円形のマットにしましたけれど。
でも、早く普通の植物画に戻りたいです。
絵を描くのも大きな楽しみですが、仕上がった作品を額装するにあたってマットや額縁をいろいろと工夫するということも同時に大きな楽しみですね。知恵を使うし、それに手間もかかるし・・
円形のマットを作るための道具があるというのは初めて知りましたが、これはとても興味深いです。また、グロリアーサの額縁もとても凝っていますね。思い入れの深さが感じられます。作品展がとても楽しみです♡
>ゴンベッサさん
円切りカッター面白かったです。これで楕円もあれば良いのですが。
グロリオサのマットは下から厚紙1ミリ、真ん中が白のミューズ、一番上が乳白で3枚です。
金色のラインはアクリル絵具で3ミリ幅弱で塗ってあります。金はムラがあまり目立たなくて良いですよ。金色も色々種類がありますよ。
円切りカッター始めて知りました
大きな円を烏口で描くのは大変そう凄いですね~
グロリオサのマット凄く凝っていますね
3枚重ねですかね、金のラインは貼って有るのですか
素晴らしいし大変興味が有ります。