「ルドルフ2世の驚異の世界展」

渋谷のBunkamuraで開催中の「ルドルフ2世の驚異の世界展」を見てきました。

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 プラハの宮廷で神聖ローマ帝国皇帝として君臨したルドルフ2世は、その権力と莫大な財力で科学者や芸術家、文化人を招聘し宮廷を文化の一大拠点とするとともに、世界中から絵画や工芸品、科学機器、鉱物、珍奇な動植物などあらゆるものをコレクションし陳列しました。それが「ヴァンダーカンマー(驚異の部屋)」や「クンストカンマー(美術品陳列室)」と呼ばれるもので、展覧会はその極々一部をお披露目したといった感じです。

 今回私としては、ヨーリス・フーフナーヘル(1542~1600)の美しい細密画が来るというので、それだけが見たくて足を運びました。

 フーフナーヘルは動植物の細密画の名手で、ルドルフ2世のもと動植物誌やカリグラフィーの手引書の装飾画などを手がけています。美しく緻密な筆致と動植物に対する細やかな愛情が感じられ、またそのユニークな構図は他に類を見ないのではないかと思います。

 初来日した作品はヴェラム(羊皮紙)に水彩、ガッシュで描かれた《人生の短さの寓意(花と昆虫のいるニ連画)》1点だけでした。作品は横長の二つ折りの写真立てのような木の額に左右に1枚ずつ入っており、それを平らに置く展示でした。左右合わせて縦20センチ横40センチくらいだったかと思います。

 作品はそれぞれハガキ大強くらいで、左側の中央には髑髏とコウモリの羽が描かれ、加えてバラ、トンボ、カタツムリ、蝶、芋虫、砂時計などで構成されています。右側の中央には天使と天使の羽が描かれ、加えてこちらはユリ、スミレ、トンボ、蝶、芋虫などが描かれていました。描かれたものはそれぞれ時の流れ、死、永遠、魂などを象徴しているとのことでした。

   

 その他の作品で印象に残ったのは、ルーラント・サーフェリー原画の動物の版画で、トナカイ、ゾウ、ラクダなどが美しい線で正確に描かれていました。また、幻想的風景と動物を組み合わせた油彩が独特な雰囲気を醸し出していました。

  

 さて、フーフナーヘルは大変魅力的なのですが問題が一つあるのです。

 植物と一緒に私の大の苦手のカタツムリや芋虫が描かれているので、いつも痛し痒しと申しますか「これも慣れるかなぁ」と思いつつ画集などを眺めなくてはいけないことです。昆虫や蛇は別に大丈夫ですが、ミミズや毛虫、ナメクジあたりはどうも…。彼らを愛おしく思える日が来るかなぁ。

私の持っている小さな画集です。カリグラフィーと合わせた動植物の細密画が素晴らしく構図も奇抜です。虫嫌いな方にはお薦めできないですけれど。

Nature Illuminated: Flora and Fauna from the Court of Emperor Rudolf II (Getty Trust Publications: J. Paul Getty Museum)

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The Art of the Pen: Calligraphy from the Court of the Emperor Rudolf II

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「ルドルフ2世の驚異の世界展」

 「ルドルフ2世の驚異の世界展」” に対して1件のコメントがあります。

  1. kyou2 より:

    >きよぴーさん
    やっぱり見に行く展覧会が似ていますね(笑)いつもきよぴーさんの方が早いみたいですけれど。
    >毛虫を愛おしく思えることはないかも(^^;)
    悲しいけど、私はそうかも。でも頑張って植物画に蝶やトンボくらいは入れてみたい気も…

  2. きよぴー より:

    先月末に行って来ました。
    ヨーリス・フーフナーヘルは今まで全く知りませんでしたが、
    その緻密な世界に見入ってしまいました。
    そっと蝶の羽に触れたら鱗粉が手に付きそうでした。
    毛虫を愛おしく思えることはないかも(^^;)

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