《アブラチャン》 《ツリバナ》
先月、山梨県の道志村あたりにドライブに行ったときに見つけたアブラチャンを描きました。
アブラチャンは○○ちゃんのようで少々紛らわしいのですが漢字で「油瀝青」と書き、枝や実に油を多く含むことが名前の由来とのこと。また、チャンは瀝青(れきせい)chian turpentineのことで天然アスファルト、コールタールなどの意味だそうです。
《アブラチャン》部分
特に面白いなぁと思ったのはアブラチャンの果皮の割れ方でした。普通、果皮は均等に割れたり、むけたりするような気がしていましたが、これは枝に果柄が付いている部分を残して不均等に果皮が割れ、中途半端なところに種が露出するような感じです。そして種はかすかに果皮にくっついているだけなので、ちょっと触れるだけでもコロンと落ちてしまいました。
今回はもう一つこちらも実もので、いただいたツリバナを描きました。吊花の名のとおり花も実もつり下がっていてとてもきれいです。
画像は「植物園へようこそ!」より
マユミの実に似ているなと思ったら、同じニシキギ科ニシキギ属でした。マユミは4数性で花弁は4枚、実も4つに割れるのに対し、ツリバナは5数性で花弁は5枚、実も5つに割れるので違いが分かります。
《ツリバナ》部分
ツリバナの細い柄の繊細さ、赤い実の割れ方や割れた先にある種の絶妙な付き方、とても表現しきれなかったけれど面白かった!
“ 《アブラチャン》 《ツリバナ》” に対して6件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。
>もみじさん
>私がボタニカルアートに惹かれた始まりは佐藤廣喜先生の「木の実を描く」という本を手にした時からでした。
そうでしたか。画集でしか拝見したことはないのですが、精密さもさることながら植物への愛情のようなものをすごく感じる作品ですよね。
>木の実が大好きな私はアブラチャンもツリバナも観ているだけで心惹かれます。
私も実は見るのも描くのも大好きです。特にそれぞれに個性的な形を見るとわくわくします。
アブラチャンって可愛らしい名前ですね。
私がボタニカルアートに惹かれた始まりは佐藤廣喜先生の「木の実を描く」という本を手にした時からでした。
木の実が大好きな私はアブラチャンもツリバナも観ているだけで心惹かれます。
枝から離れたアブラチャンの薄っすらと入った影が秋の実の雰囲気を感じさせて素適!
そして枝から落ちたツリバナの実が何とも可愛らしいです(^.^)
>ゴンベッサさん
>いつも行くと根を掘り出してかじっていたのを思い出します。
へ~、樹皮ではなく根なんですね、知りませんでした。なんか美味しそうですね。
>秋は木の実がイロイロ実り描きたくなるのでは?。
>子供の頃はクルミ、ムクロジの実で遊びました、
そうですね、実ものを描くのは楽しいです。クルミやムクロジが身近にあるなんて素敵ですね。今だったら描いてらっしゃるかも。
野菜や果物で立体を意識して描くと、花を描くときにも助けになりますよね。
アブラチャン全く知らない植物です、クスノキ科と言う事で
思い出すのはニッキ(シナモン)母親の実家に巨木が有り
いつも行くと根を掘り出してかじっていたのを思い出します。
秋は木の実がイロイロ実り描きたくなるのでは?。
子供の頃はクルミ、ムクロジの実で遊びました、
両方ともに果被の部分が泡立ち石けん変わりにして遊びました。
両方の絵ともに素晴らしいです光と影が真似したいです。
>きよぴーさん
私も名前の意味を今回初めて知りました。
>枝から離れた実を描くことによって、
>よりその実の成り立ちが良く分かりますね。
有難うございます。木に成っているのだけだと果柄の付け根がかくれてしまっているので正しく伝わらないと思い、おっしゃるように下に果柄の付いた裏側からを入れました。
アブラチャン、可愛い名前の植物だなと思っていましたが、
チャンにはこんな意味があったんですね。
描く前に調べることで、ぐっとその世界が広がりますね。
枝から離れた実を描くことによって、
よりその実の成り立ちが良く分かりますね。