『カンチバイバイ』

カンチ バイバイ

カンチ バイバイ

 

ある日、絵画教室の女先生のもとに白うさぎのラブとムーンがやってきて黒うさぎのカンチと一緒に暮らすことになりました。

お話の語り手は白うさぎのムーンで、教室の子供たちとうさぎたちのふれあいが季節の移り変わりを背景に語られていきます。

 

絵本は瑞々しく豊かな色彩の水彩画で、うさぎには命あるものの温かさがあり、子供たちには個性と伸びやかさがあります。それは作者が彼らに注ぐ愛情そのものではないかと思いました。

ところで、子供時代の思い出は楽しいのも辛いものありますが、思い出は大人になってその人を支えたり、帰っていく場所でもあるように思います。そしてこの絵本では、うさぎたちが与えてくれたかけがえのない時間に対する感謝の気持が溢れています。

その感謝の美しい気持ちに、読者も自然と心が洗われるのだと思いました。

 『カンチバイバイ』” に対して2件のコメントがあります。

  1. kyou2 より:

    >ワインさん
    >kyouさんが絵本のレビューを書くのは珍しいですね。
    実は私も小学生のころ作者のお絵かき教室に通っていたことがあるんです。お話の教室とは違うところですけれど、子供たちがどんなに楽しく描いているかはよく分かります。

    >そんなことすべては楽しい思い出の中に溶けてしまったみたい。
    きっと、今のワインさんの中で熟成されて、素敵な味わいになっているんでしょうね。

  2. ワイン より:

    kyouさんが絵本のレビューを書くのは珍しいですね。
    子供時代の思い出、私は小学生までの思い出は楽しいものが多いです。たぶんたくさん喧嘩したり泣いたり怒ったりもしたのだろうけれど、そんなことすべては楽しい思い出の中に溶けてしまったみたい。

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