《カシワバアジサイ》をUP

だいぶ遅くなりましたが、去年描き終えたカシワバアジサイをアップしました。

描いた時期がプラムと重なってしまったので、プラムの方を先に仕上げ、その後に描き進めました。

園芸店にあった品の良い、優美な姿のカシワバアジサイに一目惚れして購入し、作品もそういう優美さが表現できれば良いと思って描きました。

ただ、展覧会作品のプラムを先にしたことで、花もすっかり枯れてしまっている状態でしたので、主に写真をもとに描くことになってしまいました。

花のように見える装飾花の根元に、粒々の普通花があるのですが、それが最後まで納得がいく描き方ができませんでした。

その欠点を作品全体の雰囲気で誤魔化しているということを自分でもよく分かっているのですが、そこが悔やまれるところです。

今回は改めて「よく見て描く」という基本を考えました。

見るというのは、どこまで見切れるかという能力だと思います。

植物画を描くときは植物を目の前にして、まず手を動かすのではなく色々な角度からよく見て、植物の構造をしっかり理解することが最も大切だと思います。

言うは易いし、それを技法書等で読んで知ってはいるのですが、ついつい曖昧な理解のまま描き始めてしまいます。

まごまごしていたら植物が枯れてしまう、蕾は瞬く間に咲き、新芽は伸び、花や茎は光に向かって方向を変える…実に植物はよく動く。気持ちだけが焦ってしまうのです。

それでも、分かったと確認できるまで見なければならず、でも、その分かったということもその時点での限界ということです。

なかなか思うようにはいかなくて、自分が嫌になってしまいます。

それでもまた描こうっていうんですから、やっぱり植物画が好きなのかもしれませんね。

作品はこちら→《カシワバアジサイ》