植物画コンクール
国立科学博物館主催植物画コンクールに、去年はどうにか「準佳作」に入選しましたが、今年は準が外れて「佳作」に入選することが出来ました。
一つ階段を登ることが出来て良かったと思っています。
描いたものはクダモノトケイソウです。クダモノトケイソウはトケイソウ(時計草)の一種ですが、パッションフルーツと言った方が通りが良いかもしれません。
ジュースにすることが多いようですが、そのまま食べてもなかなか美味しいトロピカルフルーツです。
花はよく見かけるトケイソウ(カエルレア)とは違って、副花冠が細い糸状になっているのが特徴です。これが悩ましいほど細かくて綺麗なのです。
でも描いている間はずっと「もしかしたら描ききれないかもしれないなぁ」と思いながら描いていました。
白い部分は塗り残して紙の白さを生かすのが基本ですが、一部にホワイトを使って白を強調しました。ホワイトは安易に使うと大失敗をしてしまうので、特に気を使いました。
実は二つに割ると小さな房が沢山詰まっていて、それぞれに黒い種が入っています。
最初はどうなっているのかよく分からなかったのですが、ピンセットでつまんで形を確認しながら描きました。
クダモノトケイソウの花や実を見るにつけ、自然は本当に複雑で面白い形をつくるなぁと思います。
植物は興味が尽きなくて、そこが植物画を描く原動力だと思っています。
植物画コンクールでは、私が応募した一般の部の他に小学生の部、中高生の部があります。去年初めて展覧会を見たのですが、小学生の作品からも一所懸命に植物を見て描いているのが伝わってきて「ああ、自分と同じだ」と、ちょっと可笑しくなりました。
今年は中高生でトケイソウを描いて入選した作品があるので、それを見るのも楽しみです。
国立科学博物館での展示は例年通りゴールデンウィークあたりが予定されています。(4月21日~5月10日)
常設展での展示なので、今年もお気に入りの動物の剥製がズラリと並んでいるフロアも見てみようと思っています。
HPに入選した《クダモノトケイソウ》を載せましたので、見ていただけたら幸いです。
作品はこちら→《クダモノトケイソウ》