読まずに作る
以前から拝読しているブログに「1日製本教室フルコース」の案内があって、参加予約して2ヶ月ほど待ち、先週やっと行くことができた。
ブログを通して、かなりハードな講習だと予想はしていたが、予想以上の弾丸講習、怒濤の12時間超。
先生のパワーに牽引されてどうにか完遂、密度の濃い充実した時間を過ごすことができた。
講習は、本かがりの上製本、和装本、折本、折紙豆本などなど。朝9時過ぎからスタートして、途中お昼をはさみ、一連の製本講習が終わったのは午後7時くらいだっただろうか。
お疲れ様もそこそこに、オプションの消しゴム版画に取り掛かる。細かな作業の連続で少々疲れが‥‥
参加者全員(一回の定員は6人)がオプションまで進み、お互いに消しゴム版画を交換しあって、めでたく一日が終了。
既に10時過ぎになっていて、同じ横浜市内の私はいいとして、遠くから参加されている方は大変だわ~!
製本はどれもこれも初挑戦で、いつも読む本がこんな風に出来上がっているのかと、興味津々だった。
でも、よく読む本はキッチリ糸でかがっているものは少なくて、背を糊でビッと貼り付けているだのものが多い。だから安価だけど、よくページがはがれることがある。
私も娘が小さい時に、毎晩寝床で読んでいた絵本は、糊がパリンと割れてページが取れてしまっているのがある。ホントこれは悲しい。
ページがかがってあるものは補修が出来るといっても、西洋式の複雑で正確な製本は、ページを補修するのも技術が要って簡単には出来ない。反対に、和綴じ本はシンプルな作りで誰でも簡単に補修が出来る。
先生は「古文書は、簡単な作りでは紙が剥がれたり、糸が切れたりするが、それはその都度それを手にとった人が補修すればいいという考え方だ。」というようなことをおっしゃっていた。
最初に100パーセント完璧な壊れないようなもの作るのではなくて、補修を繋いで元の形を保っていく。
何と言うか、しなやかな質感の和綴じ本にぴったりの、しなやかな考えがいいなぁと‥‥。
消しゴム版画については、昔、年賀状の版画を毎年やっていたことを思い出した。
今はすっかり描いた絵をパソコンでプリントするだけになってしまって。
初めて見る消しゴム版画用のゴム板に、下書を転写し、デザインカッターを使って制作していく。
彫るというより、切り取るといったような感じだと思った。転写はゴム版に鉛筆の線が簡単に移って、非常に楽。
版が柔らかすぎて全然カンがつかめず、細い線に苦戦するも、先生の助けをお借りしてどうにか‥‥。
まあ何となく、こんなの出来ました。蔵書票っぽく作ってみたけれど。大きさは3×3cmくらい。
左から、折本、和装本、上製本、消しゴム版画。中央は折紙を半分にした大きさで作った豆本。
「田中栞日記」
http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/37695455.html
「1日製本教室フルコース」を開いていらっしゃる先生のブログ
最初の写真の左端で、やや脱力系で作業をしているのが私です。下向きでよかった!?
(おまけ)
だいぶ前、木版画で年賀状をやっていた頃の。何枚か残っていたもので、あまり刷りがよくないけれど。
また消しゴム版画も含めてやってみようかな。