これぞラッキー
突然、友人から手紙が来た。
彼女のご主人が蔵書整理をすることになり、何冊かバザーに出したりして処分したけれど、澁澤龍彦の本は同じように扱うことが出来ず、私に好きなものを貰ってくれないだろうか。という内容。
同封されたリストには垂涎モノの単行本がずら~り。
え~!信じられない、なんというラッキー!
ご主人とは、5年位前に一度だけお会いしたことがあり、そのとき本棚も拝見できた。
私は、しげしげと眺めてしまった。
だって、澁澤の美しい装丁の単行本がずらりと並び、夢野久作全集、香山滋なんかがあったから!
こういう時って、お互いちょっと自分の中身を覗かれるような「おっ、そうなんだ。」があるもんだ。
短い時間だったけれど、本のことを話したのが楽しかった。
それを思い出して、友人に私に手紙を書くようにおっしゃってくださったのだろう。
結局リストの本全部、単行本と文庫本併せて20冊くらい頂いてしまった。
宅急便でダンボール箱が送られてきて、本を取り出している時、宝物箱みたいで嬉しかったなぁ!
ご主人からの手紙もあって、自分の手元にも何冊か澁澤龍彦を残してあると書かれた箇所があった。
私にはそれが一番嬉しかった。
そうですよ、澁澤好きなら全部手放すことなんて到底出来ないもの。
これで安心していただけるような気がした。
ご主人は、澁澤が好きな人に貰ってもらえるのがなによりと、お礼その他は一切気にしないで欲しいとのことだった。
流石に高価なものなので、どうしようかとかなり悩んだ。
気持ちを頂くということは、これがとても難しい。
友人もご主人もメールやネットは好きじゃないとのことで、使っていないようだ。
友人からはいつもきれいな字の書かれた葉書や封書がくる。
私はといえばメールが多くなり、ますます字がヘタクソになった。
でも、気持ちばかりの品に心を込めて書いた手紙を添えて送った。
便箋4枚の手紙には手こずった。
勿論いきなりは難しくて、パソコンで文面を打ってプリントアウトして、それを見ながら書いたけど。
にもかかわらず、ペンで便箋一枚、間違いなく字を書くのは結構キビシかった!
いいぞいいぞ~と書いていても、チョロッと字を間違えたり、不恰好な字になったり、内容を変えたくなって書いたら文章が変になったり。
その度に、きゃ~もう駄目だ!の繰り返し。リピートの嵐。
かくして七色の便箋のお気に入りの緑色は、ほとんど無くなったのだった。
頂いた本は、本棚の陽に焼けない澁澤席に加えた。大切に大切にしよう。
文庫本は自分のと2冊あるのが、3組もできちゃったけれど、それもいいもの。
時々味わってゆっくり読んでいこう。
“これぞラッキー” に対して6件のコメントがあります。
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>みちこさん
ジントクか~、初耳だなぁ。
そうですね。毛筆は容易に書き直せないから、大変そう。
因みにウチの子は左利きなので、習字は苦手。大きい文字は右手で、小さい名前なんかは左手で書いてますよ。
>いかにも辞書を引きましたって言う雰囲気をかもし出していて・
ここ実感あるなぁ。私もそう。
文字の流れがちょっと止まったりしちゃう。
文字の間違え、この「はてな」の形式が悪いんです。気にしないでくださいね。
ここって、書き込んでくれる人のメールやHP入れる欄もないし、
間違えた時に自分で消せるパスワードを入れるところもないんですよ。ちょっと不親切だと思いますよ。
ごめんなさい。一緒じゃなくて、一生です。あと、このくらいで言いや、じゃなくて、良いや、ですね。ワープロでこのレベルですから、あとは推して知るべし!!
こういうことって、一緒に一度も無い人がほとんどだと思いますよ~、ほんと。人徳のなせるわざ!!(あっ、何も出ない?)
手紙の件は、そうそう、と頷きました。江戸時代の人は、良くさらさらと毛筆で間違いもせずしたためたなあ、と常々感心していますから。私も、目上の人に固い手紙を出すときなんか、もうこのくらいで言いや!と半ばやけくそで投函してしまいます。書きなれていない漢字なんか、いかにも辞書を引きましたって言う雰囲気をかもし出していて・・・もう!
>ワインさん
そうです、気持ちを貰えたのが何よりですね。
くださった方は、全くお金に頓着しない方なので、気持ちを気持ちでどう返せばいいか、難しかったですよ。
でも、私も思い入れのあった本を処分するとしたら、それを好きな人にあげた方がいいかなぁ、と思いました。
本当に宝の山が届いたんですね。
お金では買えない宝物ですね。だって、それを持っていた方の気持ちまで一緒に届いたんですものね。
手紙って書かなくなると本当に面倒になって、字もへたになってしまうものですよね。
私もたまに手紙を書くときは、辞書をひきひきです。パソコンでプリントアウトしてからそれを見ながら手紙書いた、というkyouさんの行動、まさに私もやってみようかと思ったことがあります。
小躍りして、両足の裏を空中で合掌しちゃうような様が、まぶたに浮かびました。ダンボールに入った宝物かぁ。ホントよかったですね!文庫本なんか2冊そろえて並べ、眺めておられるのでしょう。しかし5年前にすこしお話したことを覚えておられるとは、いいお友達ですね。