偶然の出会いを楽しむ
以前から購読しているメルマガ([本]のメルマガ、[書評]のメルマガ)で知った古本屋さんのサイトがある。
「book pick orchestra」というおしゃれなネーミングのサイトで、しかもユニークな活動をしている。
たまたま横浜でbook room [encounter.]というイベント?が行われることになって、予約をしていた昨日、どんなものかと出かけた。
場所は馬車道駅のすぐ近く、映画にでも出てきそうなレトロなビルの一室。
来年にはそのビル自体取り壊しになるそうで、一年限りの期間限定。
趣のある建物で、アーチストも何人か部屋を借りている。川俣正さんの研究室もあって、びっくり。
部屋はホントに狭くて、本棚のあるリビングといった感じ。机と椅子があり、まず席を決めて座る。
本棚には一冊づつクラフト紙に包まれた本があって、どんな本なのか分らなくなっている。
たまに包まれていない本があって、近辺がどんなジャンルの本なのか推測できるようになっている。
それで当たりをつけたり、つけなかったりして、偶然に一冊の本を選び、席で封を開けるわけだ。気に入ればその古本を買うことも出来る。
私は2時間いて入室料が800円、一冊1200円の本を買ったから、締めて2000円。まあまあだ。
10冊くらいは目を通せたかな。
購入するつもりじゃない本は、もとの場所に戻す。
この時、中に入っているメモ用紙にその本の印象に残った箇所を書き写し、次の人へメッセージを書いて本に挟んで戻さなければならない。
これがチト、厄介だったりする・・・でも自分が封を開けた本に、誰かが書いたメモが入っていると、それを読むのもなかなか面白かった。
もともと本は偶然の出会いであることが多いが、それを手間隙かけて仕掛けして楽しむわけだ。
古本と時間と本人の贅沢な遊びなのかも。私は気が短い方だから、どうかな。
ただ、当たり前だがブックオフの古本のようにきれいな古本ばかりではない。かなり古~いのもあった。
けれど、目に見える限りでも本棚の本は皆、ググッと内容の濃い良書ばかり。
ルールを面倒と思わなければ、本好きには結構面白いイベントかもしれない。
book pick orchestra
http://www.super-jp.com/bookpick/
“偶然の出会いを楽しむ” に対して2件のコメントがあります。
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>そこでカチッとスイッチの切り替えをされるのですか?そういう時もありますね。でもたいていは、パラレルワールドで、仕事しながら日記の文章が思い浮かんだりしています。手を動かしているとき、頭はまったく別のこと考えていたり。そういうのって、結構あるでしょ?そういう時は、仕事以外の手帳をもうひとつ携帯していて、すばやくメモ!って感じです。
そういう本の買い方って初めて聞きました。なんだかすごくマニアックだけど遊び心満載で、ふつうじゃないわよね。(笑)ふつうじゃない遊びだけど、なかなか趣味がよいですね。時間がいっぱいないとできません・・その意味では私向きではないけど。
古書展がひらかれると、来るお客さんは年配の男性ばかりとききます。皆目を皿のようにして本を手に取るそうです。わたしだったら、きっと博物画や写本などをみたくなるでしょう。でも買えないんだけど(笑)kyouさんはなんの古本を購入されたのですか?