徒 然 日 記

03/8/31(日)

24日から27日の3泊4日、富士山のすそ野、御殿場にキャンプに行って来ました。今年で4年目のお気に入り、働き者で心優しいおじさんが管理している、こざっぱりとしたキャンプ場だ。
おきまりのバーベキュー&ビールに舌鼓、歩いて5分の温泉も最高(この為他のキャンプ場に変えられない)
露天風呂から見える富士山は思わず合掌もの。
・・と良いこと尽くめとはいかないところがキャンプの試練。炭火は美味しいけど、起こすの時間がかかるし、突然土砂降りの雨は降るし、あっという間に日が沈んで、気がつくとあたりは闇に。
何をするのも一苦労、日々の暮らしが、いかに有り難いものか実感できる。
さて今回の目玉、お楽しみは「富士国際花園」(^O^)
2400坪の大温室にベゴニア、フクシアが正に咲き乱れ、
極大輪球根ベコニア(花の直径は約20p!)、吊鉢からは2メートルにも垂れ下がったベゴニア、フクシア、ペチュニアがこれでもか!の怒濤のヴォリューム。
どういう取り合わせか、ここは“フクロウ、ミミズク”が32種、200羽もいるのです。ハリポタの影響かキッズにも結構うけていました。フクロウのショーもなかなかでした。
テント周りのスケッチはご愛敬で・・f(^_^)ぽりっ
富士国際花園 興味のある方は見てみてください。



03/8/23(土)

「植物知識」牧野富太郎(講談社学術文庫)読了。昭和24年に書かれた植物の知識と楽しみの普及を目的とした啓蒙的な内容。ほんの薄い文庫本だけれど、氏の植物に対する敬愛と情熱を感じた。あとがきで88歳にして夜2時ごろまで勉強をして飽くことを知らぬ、とあった。
ただただ感服する。植物の研究に意欲を持ち続ける氏も尊敬に値するが、対象である植物がいかに素晴らしく、奥深いものであるのかも分かる。
明日から毎年恒例のキャンプ。近くに大きなベゴニア園があるそうなので是非行ってみたい。
現地で読む本は何にしようかな。夜トイレに行くのが恐いから、あまりコワイのはパス(^_^;...か。



03/8/20(水)

ようやく晴れになった・・。雨続きで頭が痛かった。人間ってやっぱり雨ばかり降るとよくないんだろうな。モームの「雨」は、そんな不快指数超高めの鬱屈した感じを書いた傑作だけど。
「ヴェネツィアで消えた男」P・ハイスミス(扶桑社ミステリー)読了。 まあまあかな。
新婚の妻が理由の分からぬ自殺をする、その夫レイの命をねらう義理の父コールマン。愛娘を失ない悲憤にくれるコールマンは、執拗にレイを殺そうとする。ヴェネツィアの迷路のような町並みにお互いに息を潜め、探り合う・・
しかしどうも私には、襲われてもコールマンを受け入れる態度をとるレイが理解できない。理由が分からない。消化不良の感じが残った。



03/8/17(日)

もう3日も雨続き、まるで梅雨、しかも寒い。毎年ベランダにいっぱいのペチュニアやポーチュラカも今年は・・ううっ(泣)って感じ。こんなんじゃビールも旨くない!
「等身大の巨匠たち」諸川春樹(日経BP社)読了。雑誌に掲載されていたものをまとめたもので、読みやすい内容になっている。副題にルネサンス美術の舞台裏とあり、工房、パトロン、メランコリーの流行など色々。ややインパクトに欠けるが、とっかかりには良いかも。参考文献の記載があればなお可でした。



03/8/15(金)

「東電OL殺人事件」佐野眞一(新潮社)読了。高学歴の一家に育ち、一流大学を卒業し、エリートOLとなった女性。しかし彼女には、夜は渋谷に娼婦として立つ昼とは全く別の顔があった。そしてある日、一娼婦として殺害される。
個人的には事件の記憶はあまりない。また、加熱したマスコミ報道があったことも知らなかった。彼女のプライバシーはこの本で初めて知った。
著者はこのOLを、神々しいまでの大堕落といい、彼女以外の日本人や現代社会を小堕落としている。
最後まで彼女の心の闇は見えずじまいだが、著者も安易な決着はつけずに終わっている。
彼女とゼミで同期の女性が「女性ならば誰でも、自分をどこまでもおとしめてみたい、という衝動を持っているんじゃないかと思う。」と述べている箇所があり、著者は経済的にもどこから見ても人も羨むような生活をしている女性からの「堕落願望」に虚をつかれ、たじろいだ。と記している。
結局そうなのだ。人間には上昇志向もあれば、下降志向もある。何かのきっかけで、どちらかにスイッチが入れば、誰でも動き始める。いつスイッチを切るか、または切られるかは誰も知らない。
被害者にとって堕落できる自由が現実の軋轢からの救いになったのだろうか?
彼女に限らず、人はいろいろな顔を持っているし、大なり小なり、秘密も持っている。もしかしたらそれが、自分を支えているのかもしれないとも思うが・・。
メフィストフェレスの「お昇りなされ、あるいは下りなされ。おなじことじゃよ。」という言葉を思い出す。あれこれと考えさせられました。┗(-_-;)┛(重かった・・)



03/8/13(水)

「魔法のランプ」澁澤龍彦(学研M文庫)読了。久しぶりに澁澤を読む。錬金術、サド、コクトー、鏡花など以前に書かれたものをチョイスしたエッセイ集。
中で珍しく身辺雑記があり、ある年の冷夏、完全に脱皮できずに殻をかぶり幼虫のままで死んだ蝉を、樹からはずし机に置いた、と書かれていた。「十年間も暗い土の中で生きて、ついに成虫になることができずに死んだ蝉は、私の目の前で、永遠の幼虫として荘厳されている。」と結んであった。人となりが伺える美しい文章だと思う。
「不思議のアールデコ」荒俣宏編著(みき書房)読了。読了というものではないか・・エキゾチックで、魅力的なアールデコの挿し絵。夢二、蕗谷虹児、中原淳一らのロマンチシズムあふれる少女達の源流ともいえるもの。図書館で偶然見つけた素敵な本でした。



03/8/11(月)

「猿丸幻視行」伊沢元彦(講談社文庫)読了。猿丸太夫とは誰なのか、柿本人麻呂との関係は?いろは歌に隠された謎とは?若き日の折口信夫が探偵役となり、謎を解決してゆく。
面白いところは、この折口信夫に深い関心を寄せている現代の大学院生、香坂がある薬によって過去の世界の信夫と同化するという設定になっているところ。過去の人物に現代の謎を解いてもらうという訳だ。金田一京介、南方熊楠等、ちょい役で出ているのもいい。
暗号解読の興味もさることながら、他ならぬ折口信夫を起用した点が一番の魅力であると思う。



03/8/9(土)

「絶滅女類図鑑」橋本治(文春文庫)読了。久しぶりにハシモトさん。1989年創刊の「CREA」という女性誌に連載した女性に関するエッセイだ。今読むと若干時代を感じてしまうところも。でも鋭い指摘はさすがというか、やっぱりというか。
印象的だったのは、曰く、「“色気”と“媚び”を、一緒にしない方がいいと思う。“媚び”とは、失敗した色気だからである。(そんだけ)」 「「色気とは何か」ということになるのだが、これは“譲歩する知性”である。もっと正確に言うと“譲歩する能力を持った強い知性”である。」
譲歩とは人間関係の潤滑油であって、豊かさの表れであるから、「豊かな人生」「豊かな人間関係」には必要不可欠である・・と。であるから「色気がなくてもかまわない」とのたまう女性は大方“媚び”と混同している・・と。
その他、ゲイと女性、家事についてなど面白いテーマがユニークに、ちょっとネチッこく語られている。改めて好き嫌いがはっきり分かれる作家じゃないかな、と思う。私は好きだけど。



03/8/6(水)

日記は書いているものの、UP出来ずにいる。しょうがない、何日分かまとめてUPしよう。
「前世の記憶」高橋克彦(文春文庫)読了。さすがに面白い。前作「緋い記憶」と同調の郷愁感のあるミステリーがなんとも魅力だ。自伝的な要素が小説に独特な親近感を与えるが、そこからだんだんと深みに誘い、最後にゾッと突き放す。
記憶という誰もが持っている、得体の知れないものをネタに「あなたにもアリ得るのだ」という恐怖が身にしみる。



03/8/3(日)

やっと酷暑のナツ。朝から蝉が乗り遅れるなっ!とばかりに大騒ぎだ。
一方私の方はというと、だましだまし使っていたパソコンがとうとうおかしくなった。お手上げだ。
メール、マイドキュ、お気に入り等をコピーし、ウィンドウズを入れ直し、プリンター、スキャナーも入れ直し、そうそうノートン君にもまた働いてもらわなきゃ。一日がかり、疲労困憊。・・と自分でやったようなことを言い・・ 幸いパソコンに強い人に、殆どやってもらってしまった。感謝感謝。
つくづく何も分からないまま、HP作ってるんだなぁと思う。もっとパソコンの操作を覚えたり、パソコン関係本で勉強しなければ!・・と思いつつ関係ない本を読んでしまった。「両性具有の美」白洲正子(新潮文庫)読了。源氏、薩摩隼人、世阿弥らの性別、主従を超えた愛の形。お能に関する記述多数。題名に思わず惹かれたが、白洲正子はイマイチ合わないかな。



03/8/1(金)

とうとう梅雨明けしないままに8月に突入?何だか7月が無くて、ずっと6月だったみたい。
「ゴルフコースの人魚たち」パトリシア・ハイスミス(扶桑社ミステリー)読了。ごく普通の人達が、ちょっとしたキッカケで人生が狂ってくる、精神状態に異常をきたす、そんなケースを集めた短編集だ。狂気と正常が微妙なトーンで移行する様や曖昧で複雑な人間の心が読みとれる。あとがきに「読者はカタルシスが得られないまま、宙ぶらりんで放り出される」とあったが、その通り。
でも現実の毎日だって、スッキリとカタルシスが得られることばかりじゃない。いい加減なとこでオトシマエつけて、馴染ませているしね・・普通は。



7月9月